強度、軽さ、耐蝕性、耐熱性を備えるチタン合金は航空機のエンジン部品やロケット部品、自動車部品から日常の生活必需品まで極めて幅広い分野に使用されています。
比重は4.51と小さく鋼の60%、銅、ニッケルの約50%に過ぎず、比強度はアルミニウムの300%で一般の鋼やステンレス鋼に比べても大きいのが特長です。
熱伝導率が小さいため、切削熱が発熱部の切れ刃と工具すくい面に集中し、局部的に切削温度が上昇することによって、化学反応による拡散磨耗が発生し切れ刃欠損へと発展してしまいます。
また切りくずはせん断型に生成されるため、加工点の切れ刃は切削振動やびびり振動が生じやすくなり、切れ刃のチッピングや欠損といった工具損傷を拡大させてしまいます。